ZX-4のキャブレター・オーバーホール

毎回、昔の話ばかりでは偏りが出てしまいますので、先日のZX-4のキャブレターオーバーホールについて書いてみたいと思います。
1ヶ月ほど前のヤフオクにてZX-4もしくはザンザス用のキャブレター3個がまとめて出品されているのを見つけ落札しました。
FCRなら、平気で2万円とかになるのですが、何てことはないCVK30でしたので安価で落札できました。
中古のキャブレターで注意した方が良いのは、フロート室やダイアフラム室のプラスネジがナメていないかです。
以前、購入したもので、4連キャブのフロート室のネジ16個中、13個がダメになっていたものがありました。
また、パーツリストを入手してフロート室パッキンなどの欠品がないかも確認した方が良いです。
せっかく購入したのにパッキンがないためにゴミとなってしまったなんて事がないように・・・そうなればバイク本体も近い将来ゴミになってしまうので、中古バイクを購入する際は、部品が出るかどうかの確認もした方がよいでしょう。
現にGPz400Rは、ピストンやピストンリングは欠品らしいです。GPx400のものでも対応可能なのではと思いますが、未確認です。
話がわき道に逸れました。
準備する工具は
 ・プラスドライバー(2番)~フロート室やダイアフラム室のネジ用
 ・マイナスドライバー(キャブレター専用品)~メインジェット類を脱着用
 ・7mmと8mmサイズのメガネレンチ~メインジェットホルダーを脱着用
 ・キャブレター清掃用ニードル(キャブレター専用品)~ジェット類の穴を清掃用
 ・クレ工業のキャブレタークリーナー
 ・ラビングコンパウンドとピカール
 ・金切ノコギリ
を基本としています。
これに、両頭グラインダーに真鍮ワイヤブラシを付けたものと、食堂の厨房機器を洗う強力な洗剤を使っています。
エアーコンプレッサーがあれば完璧なのですが、近隣への騒音が気になるため、知り合いのタイヤ屋さんのをお借りしています。
キャブレターの取り外しや分解は雑誌や本で散々紹介されていますので省略し、今まで20~30個のキャブレターを分解して「こうしたら失敗した、上手くいった、きれいになった」というような点を上げさせていただきます。

 ①ネジが外れないからと言って、貫通ドライバーをハンマーで叩いて外そうとしない。キャブレターはアルミの鋳物ですので、簡単に割れてしまいます。ドライバーの当て方に注意してカムアウトしないようにしていますが、それでも無理な時は金切ノコギリでマ溝を深めに切り、イナスドライバーで外しています。慣れもあると思いますが、私はこれで100%成功しています。ドライバーはVESSEL社のメガドラを使用ていますが、カムアウトしにくく、貫通ドライバーとしての能力も高いように感じます。

 ②ネジはできるだけ新しいものに交換ています。大きなホームセンターではネジの秤売りがあり、ステンレス製のものも入手できますので、私はヘキサゴンタイプのネジ(ボルト)に交換するようにしています。中には特殊な形状のものもありますので、グラインダーに取り付けた真鍮ブラシで研磨し再使用しています。腐食のひどいものは新品に交換したほうが無難です。

 ③外部の汚れがひどい場合は、分解後に先ほど書いた厨房清掃用の強力洗剤で水洗いします。水洗いしたそのままでは、汚れが残ってしまいますので、直後にエアコンプレッサーでの作業を行ってください。この洗剤は花王の業務用で一般にはあまり売られていないのと、価格が高め(2Lで3,000円くらい)なのが難点ですが、使ってみるとその強力なことに驚かせられます。

 ④スライドバルブやメインのエアー通路は軽く磨いてやります。軽く磨く程度に留めたほうが良いといいますので、汚れを磨き取る程度にしています。スライドバルブしかし、私は「やりすぎ」と思いながらもピカピカに磨いています。組立て後に、手で上下させてみると相当軽く動くようになります。

 ⑤両頭グラインダーに真鍮ワイヤブラシしたものをお持ちであれば、キャブレター本体やフロート室、アクセルワイヤーやチョークワイヤーの取り付け金具を研磨するときれいになります。ただ、ほって置くと酸化しますので、薄くイルを塗っておいてください。研磨の再は部品の保持やグラインダーに当てる角度に十分注意してください。巻き込みによりボルトが弾丸みたいに飛んでいったり、板状のものは刃物みたいに飛んでくる場合がありますので、保護メガネ、手袋(皮製)、マスクで防護し、プライヤーなどでしっかり保持し、ワイヤブラシへの当て角度に注意しながら作業してください。

以上をやれば、そこいらのバイク屋さんに高い工賃を出してOHするよりいいものができると思います。(※作業には経験や慣れが必要ですので、同じ工具を使用した場合に同様の仕上がりを保証できません。また、電動工具を使用しての作業は危険ですので、十分注意してください。)
もちろんケイヒンやミクニの推奨するショップには負けますけど・・・。
FCRやTMRのような優れたキャブレターもありますが、8耐に出ていた月木ニンジャがCVKをベースとしたものを使用(CRは出力特性が急激で扱い難かったようです)していたこと、HRCもマニュアル上は国際A・B級に関わらずTT-F3クラスはオプションの設定がなく、ノーマルをベースとしていたことを考えれば、CVキャブレターにも十分可能性があると思います。

ZX-4用のキャブレターも上記の点を踏まえつつ作業を行い、家庭内の調和を保ちながら無事にOH完了しました。
今回落札したキャブレターは3コとも分解はできました。しかし、2コは内部のガソリン固着が激しく部品取りとし、1コを活かすことにしました。また、フロート室パッキンも硬くなっていましたので要交換です。
取りあえず完成しました。写真では、分かりにくいかもしれませんが、全体的に垢抜けてます。何よりスロットルバルブの動きが軽くなったのが、嬉しいです。
もちろん、実車に取付けての細かい調整が必要です。
ZX-4キャブ①.JPGZX-4キャブ②.JPG
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AlboRUS

GO!!!
This phrase was said by the first cosmonaut on Earth - Yuri Gagarin. (Yuri Gagarin)
He was the first astronaut on Earth. He was Russian! ...
Now Russia is becoming a strong country, gas pipelines, a vaccine against COVID-19, an army.
Is this very reminiscent of the communist Soviet Union?
How do you think?
Now we have total control in our country. I am interested in the opinion of foreigners.

<a href=https://www.albonumismatico.ru>... Альбонумизматико - альбомы для монет </a>

ПОЕХАЛИ!! a
by AlboRUS (2021-05-11 21:32) 

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